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[コメント] Dr.Tと女たち(2000/独=米)

ファラ・フォーセットの刑務所での笑顔にやられる。まったく意外なことに、アルトマン節は健在。
ALPACA

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







オープニングのクレジットシーンで産婦人科に集まる女性達(本当にすべてダラスの女性達だとか)の受け付けに集まる場面からして、アルトマンの演出が冴える。冴える。ああ、こういう映画を見たかったの。と静かに狂喜。

妻のファラフォーセットが刑務所で、そして、寝室で僅かにみせる笑顔。芝居とはいえ、人はああいう顔ができるのだね。と、心をもっていかれる。しかし、やさしいが故に、妻を狂わせてしまった夫とは?

というあたりから、もう出てくる人物がすべて、少しずつおかしい。狂っているのでも、病んでいるのでもなく、少しだけおかしい。それがアルトマンすら考えると嫌になるという人々でもあり、いとしい人々。

所々に男たちだけで狩をする場面もまた、暗喩的。

ラストの結婚式あたりから、ドタバタコメディとしての体裁をとっているものの、現代の映画的にはあまりに安っぽいCG?で、竜巻に巻き込まれるラストは。 安易といえば安易な。が、神話的な暗示のラストに感銘。 なんて書いてしまうわたしは、ただのアルトマン信者ですね。 すいません。だって、好きなんだもん!

(評価:★5)

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