[コメント] 助太刀屋助六(2002/日)
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ええねぇ。DVD。劇場で観た人は、もう一度見直すといいと思うよ。特典映像にメイキングと竹中直人のインタビューが入ってたね。
メイキングは「岡本組」の人達に取材したもので、勉強になったなぁ。編集の川島章正いう人が、こんな事いってたな。「歩数は、喜八の8が基本です。偶数の4、8、12だと、ゆったりしたリズムになって、奇数だと、サスペンスドラマの歩数になるんです。編集の先輩から、教え込まれましたね」知らなんだねぇ。今度からこの法則に当てはまってるか、映画を見る楽しみ増えたね。
調音の神保小四郎いう人は「痛快さを出すために足音を消した」いうんだね。面白いでしょう。
竹中直人のインタビュー入ってたね。この人好きなの。面白いよ。岡本喜八との思い出を語ってるんだけど「語弊があるかな」ばっかり言っとるの。喜八カントクの映画に、初めて出演したときの思い出を、嬉しそうに話すんだなぁ。竹中直人はいい人だよ。
肝心の映画やけど、いい具合に力が抜けとって良かったね。山下洋輔の音楽のせいか『ジャズ大名』に近い味わいがあったな。ジャズと時代劇は合うんだね。
棺桶屋とくれば黒澤明の『用心棒』を思い出すね。小林桂樹が棺桶作ってる時に、自分の手を何度も金槌で打ったりして面白かったなぁ。その棺桶屋に身を潜めているのが仲代達也とくれば、チョットした映画的既視感も楽しめるね。茶目っ気があるなぁ。
岸部一徳が「この人しか考えられない!」というぐらい役にハマってたね。この人は、使いどころが難しいの。よくキャスティングしたなぁ。本当に良かったよ。
メイキングで編集の川島章正が言ってたけどラストシーン。真田広之 と鈴木京香が二人で馬に乗って太陽の中に去っていく。「馬借やりなさいよ」「そうだな」
あそこは監督の好きなウェスタンを意識したのと、次回作への期待が込められたシーンなんだそうやね。岡本喜八はメイキングにも出てくるんやけど、歯が悪くて何を話しとるのかよく分からんの。
このDVDが作られた時は岡本喜八まだ生きてたんやね。しんみりした内容の映画じゃないからこれで良かったんだろうなぁ。竹中直人の思い出話がかなり笑えるね。合掌。
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