[コメント] 恋ごころ(2001/伊=独=仏)
映画を見終った人むけのレビューです。
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中年(と言っていいかな?)のカップルがこんなに登場する恋物語がハリウッドや日本で作り得るだろうか?(あるとしたらウディ・アレンくらいのもんだ)、というのを何かで読んだ。なるほど。さすが恋の国フランス。さすが恋の町札幌(by石原裕次郎)、もとい恋の町パリ。
「トリュフォー好きなら観なはれ。ブブ漬け食いなはれ。ほーれほーれ」とマフちに言われて観る気になった作品。
まず、けなそう(笑)。長ぇーよ(^^; もっともジャック・リベットだという段階で気付くべきだったけどな。
「真の恋人にめぐり会うまで」のアレンと「激情の末」のトリュフォー。 重さとか痛さとかいろんな面で二人の中間に位置する話のような気がする。うーん「元サヤ」
何よりも私が好きな点は、恋のきっかけが(その行方はともかく)自然なところだ。そしてもうその描写(演技)ときたら。
誰も相手にしてくれなかった専門的な話を興味深く聞いてくれる知的で素敵なオジサマに出会って恋したことはない?(え?ない?)カフェで若い男に迫られて「いけないわいけないわ人が見てる。ああ、でも…」ってことない ?(ないの?)若い女の子に迫られて口では断ってるんだけど気持ちは動揺してて手元にあった本のページを無意味にめくったりしながら全然読んでなかったりしたことない?(ないの?おかしいな)昔の恋人が近くにいること を知って期待と不安とえも言われぬ感情に押し流されそうになったことは?出口の見えない恋の迷路に迷いこんで「天窓から逃げ出してこの迷路を客観的に見られたら」なんて思ったことは?(何か一つくらいあるでしょ?)
我が国に於いて、大半が既婚者であることを前提とした大人社会での恋は「不倫」「不貞」「離婚」「バツいち」等々、不・離・バツといった負のイメージの文字で著される場合が多い。要は「大人は恋をしていけない」ことになっている。だってあんた不倫って「倫理にあらず」ってことだぜ。私の持論「男女の道に倫理なし」(持論だったのか)と真っ向から対立する思想だ。いや、べつに不倫を推奨しているわけではありません。(でもこの映画「不倫」ではないんだな)
ヨメとは恋ができんのか(byブンちゃん)ダンナは常にワシに恋しとるぞ(by母様)と諸々ツッコミ入れられつつ、声を大にして言いたい。
「大人だって恋したい!」
そうだ京都に行こう。(「京都の恋」(by渚ゆう子)というオチだな)
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