[コメント] KT(2002/日=韓国)
この映画の女性達は、地味で哀しく逞しい。一方男性達は、派手で哀しく情けない。役者が非常に良かった。2002.7.3
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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私は2人の主役に感情移入できなかった。政界の大物暗殺というド派手な任務を背負っているようだが彼らに政治的理念は無く、「言われたからやっています」が4割に功名心が3割と憧れが3割くらいに見えた。いい年して子どもじみている。
更に言わせてもらえば、彼らは卑怯だ。殺人の実行は全て部下任せだったり、暗殺の手前までということで協力してみたり。ラストに金が裏切り者を撃っているが、あれだって相手が銃を持っていなければ確実に部下に殺らせていただろう。自分の手を汚そうとしないで「戦争」というイメージにただ憧れているだけ。こういう人間が増えて日本が戦争に突入しないことを切に願う。
ところが女性達は違う。金君の母親が「帰りたいね」と憎い国の言葉であるはずの日本語でつぶやいた時、生きていくしたたかさと哀しさがにじみ出ていた。この映画に女性は3人しかいなかったと思うが、皆自分で道を切り開いていく強さを見せてくれた。こういう人達こそ格好良いと思う。
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