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[コメント] KT(2002/日=韓国)

語る資格無しグループに属する私だが、激シブの(キム・ガプス)には、まいったよ。
kazby

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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そして、不要とも囁かれる難しい役どころを健闘した筒井道隆君、とその気丈なガールフレンド(中本奈奈)さん、お母さん(江波杏子)や、(よく似てるとは思ったが)本人とは思わなかった利重剛に、拍手をしたい。 どのくらいの役者さんが、韓国陣営として混ざっていたのか、判別できなかったところが楽しい。あとは、どなたかも書いておられたが、「説明せりふ」が私にはかなり嫌だった。

KCIAは、女の子にさえ、あんな酷いキズを負わせるような組織なのに、それ見ておきながらよく協力する気になれるよなと思う。おかしいよ。”拷問やったことあるか?”ってそりゃどういう意味かね? ひょっとして、ガールフレンドには少しぐらい愛情あっても、朴大統領に何の義理があるんじゃ? この人の生き方、ぜんぜん説得力ない。ことが済んだから田舎に引っ込んで長生きしようなんて、仮にも人を殺めようという目的で”戦争”した人が、そら、無理でしょうが。 この無責任さ、許せなかった。自分を癒すために無理やりのめりこんだ”戦争”だ。

KCIAの作戦は、割とお粗末だった。写真撮られてたり、その日の計画が失敗して、ぬぼーと、病院の踊り場で集まってたり。”日本の警察を甘くみちゃイカン”って何度も言われたろう? 内通者を最後まで特定できなかったり。ほんとにやる気だったのか?実際の行動は、スパイ大作戦のようには、いかないものなんだろうけれどねえ。 それにしても、金大中氏は、人と会うとき、どうして、ボディーガードを残すんだろう。なにかあったとき、巻き添え食うとかわいそうだからかしら。 謎だなあ。 金車雲(キム・ガプス)の、”お前らに、邪魔する資格なんかないーッ!”ってセリフが悲しく響く。

実は、先日、インド洋から戻った補給艦「とわだ」の乗組員のドキュメンタリービデオを見せて貰った時に非常に痛々しい気持ちを感じたのでひとこと。 自衛官達は、初めての実戦(あくまでサポートなんだけど)で、とても緊張していたし、頑張らなくちゃと張り切ってもいた。でも、呉港で見送ったのは、日の丸と、歓声ばかりじゃなかった。何十隻ものボートからの激しい抗議が彼らを困惑させた( だろうと思う)。 任務は、米軍の作戦を知らないで行われるため、命令は急なうえ、段取りが激変することがごくあたりまえ、そして、戦地のごく近くにいながら、外の世界で何が起こっているのかわからないで、高まるストレス。 疲れきって帰還した彼らを迎えたのは、ねぎらいばかりでなく、出航時と同じ抗議の視線だ。 このダメージは大きい。特に若い人には、とてもショックだろうと思う。 でも、”これは一体何なんだ?”って考えるきっかけになればいいと思う。

(評価:★2)

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