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[コメント] アトランティスのこころ(2001/米)

原作を越える出来では無かったが、脚本、キャストに違和感はなく、情景描写も美しかった。スコット・ヒックスのセンスの良さが伺える。ラストのまとめ方も見事だったが、全編映画化したわけではないので、原作の持つ強いメッセージ性が薄まってしまったのは確か。
Pino☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 スティーブン・キング原作の小説は、全部で5章ある。この映画は、その内の1章と5章を映画化したもの(ちなみに、題名の「アトランティスのハーツ」は、ベトナム戦争時の大学生活をテーマにした2章からとったものであり、映画化した1章は「黄色いコートの下衆男たち」、5章は「天国のような夜が降ってくる」である)。

 本作は、ラストを変えて、上手くまとめてあるが、やはり2〜3章も加えて、小説通りのストーリーで5章で終えた方が、感動は深かったように思える。特に、2章の学生運動を背景にした切ない恋愛物語は是非入れて欲しかった(個人的には、ここにスティーブン・キングの反戦へのメッセージが込められている気がする。)。

 とは言っても、2時間強の映画にハードカバー上下巻分のボリュームを盛り込むのは、土台無理なので、スコット・ヒックスのアレンジメントは上手だったと思う。

 小説の紹介になってしまったが、原作は映画の10倍以上面白い。一読を薦める。

(評価:★4)

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