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[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)

子どもにとって、親っていったい何なのだろう・・・。
マノン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







子どもにとって、親って何なんだろう。 他の人のことはわからないから自分のことを書くけど、私には「誰よりも私を愛してくれる人、私がこの世に存在することそのものを自分の幸せだと思ってくれる人」だった。 だから、私の親は私にとって親だけど親じゃなかった。 家はお金がなかったけど、着るものや食べるものには何とか不自由せずに済んでいたとは思う。だけど、ルーシーと同じくらいの子どもの私はいつも孤独で、みじめで、どこにも居場所がなくてビクビクしていた。 あんなに幼かったのに、自分は生まれてきてはいけなかったのだといつも思っていた。

実の話、私はこの映画を作品としてはあまり好きじゃない。 かなり色んなところで都合がいいし、中途半端な感じがして何度も首をひねった。 だけどそれは、大人として俯瞰で見下ろした感想でしかない。

夜中に部屋を抜け出して何度もサムのところに行くルーシー。 あれを見たら、記憶の中から幼い女の子の私が飛び出して、銀幕の中のルーシーと重なってしまった。切なくて胸が痛くなった。

パパが大好き。誰よりも。だって私はパパにとってこの世界でたったひとりの、本当のお姫様だから。 他に大切なことなんか何もない。 「愛こそが全て」なの。

私も、私の親から教えられたかった。人を愛することを。愛されることによって。 敬われ、大切にされることと、保護されて良い暮らしができることとは決して同じではないから。

(評価:★3)

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