ミュージックビデオとして見れば十分に楽しめるのだが、映像演出が漫画のままのコマ割り展開で、どうもこなれていないのが残念だ。前半とくに、シーンが上手く流れずにブツブツと細切れになっているので、漫画のページをめくるような感覚を覚える。同様に人物描写も断片的で、それぞれの記号的な説明に追われていて、暴力描写以外では緊張感が感じられない。音楽シーンだけ残して再編集すれば、もっと研ぎ澄まされた映像に生まれ変わるだろう。

作品の質自体は☆三つだが、結果的に無駄になってしまった部分が残念なので、辛めの評価にしてみた。