[コメント] シモーヌ(2002/米)
ハリウッドの現状やメディアに対する批判が見せ掛けに終わってしまったのは如何にも残念であるけれど、真にSF的と言える着想・展開は見事としかいいようがない。カーター・バーウェル&サミュエル・バーバーのBGMも印象的な佳作です。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画中、最も重要と思われる台詞は、アル・パチーノが前妻から浴びせられる「彼女(シモーヌ)が(映画作家としての)貴方を生み出したのよ」であることに間違いない。
シモーヌの名声に嫉妬したアルは彼女を豚小屋に投げ込み、挙げ句には「殺害」して海に放り投げてしまうが、この後の展開は、大袈裟に言えば、どうとでも出来るし、実際、どうでも良い。従来のSF短編ならば、アルが殺人罪で起訴されたことを伝えて終幕するところだろう。ニコルもそれは承知していたはずだ。糺しこれはハリウッド映画である。そういう救いの無い、暗い結末は許されない。在り来たりで、愚にも付かない家族の再生話が挿入されたのも致し方ないのである。
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