[コメント] アララトの聖母(2002/カナダ=仏)
アルメニア人虐殺という重量級の題材を、
敢えて煽情的な作風の劇中劇にすることで、一方的な断罪や情緒の垂れ流しとなる危険性を避けている。
劇中劇以外にも、未完成の絵画を巡るミステリ、税関の検査官との虚々実々の遣り取り…といった複数の物語が同時進行し、最終的に世代(民族)の相克/和解といったテーマに結びついてゆく。
しかもそういった「方便が巧み」なだけの頭デカチン映画ではなく、2時間の娯楽作品として実に良く出来ている。 冒頭で少々の睡魔に襲われた自分も、最後は完全にスクリーンに見入っていた(←寝てたんかい)
★4.5
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