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[コメント] ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日)

感動したぁ!。よかったよコレ。こんなに「時代劇」で熱くなったのは「クレしん・戦国大合戦」以来だぁ。ただ日本人向けすぎて、実際にアメリカでの興行収入は、トムの最近の作品より悪いらしいのが気がかり。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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その最近のトム映画は、あからさまに「トム様映画」で、あまり好きではなかったが、この映画の中では、主人公として活躍しつつも、ちゃんと作品のなかに溶け込んで、役者として活きていたと感じました。

さらに殺陣、ほぼ完璧。『キル・ビル』をみて興奮したけど、はたしてこの映画はいかに?と思っていたら、ちゃんと、いやそれ以上に「時代劇」してました。

不満があるとしたら、真田広之。「寡黙な武士」として存在感はあったが、存在意義が無かった。これだけの実績があるのだから、もっとせりふをあげてくれぃ。せっかく英語に堪能な人なので、いっそのこと「大村役」はどう?・・・・・・いやぁもったいないな。やはり武士側だ。

さて、余談。この幕末から維新に掛けての話は、個人的に少年ジャンプに連載され、TVアニメにもなった『るろうに剣心』に強く影響されていると、あらためて感じた。この中には、ガトリングガンの圧倒的な破壊力や、タチの悪い警官隊たちの「貴様ぁ、廃刀令をしらんのか!」とか、今作と共通の部分も多い(マゲを切ったりはしないが。そもそも明治天皇の相談役のような名士のご子息に対する狼藉、成敗してくれるわ!といいたくなった場面だったが)。

この「勝元」という男、西郷隆盛がモデルで、この戦は西南戦争をモデルにしているともいわれている。とすると「大村」は大久保利通では、ともいわれている。この大久保という男、「るろ剣」を通してみてみると、近代国家の建設のために私財をなげうってまで力を尽くし、私利私欲のためでなく、本当に日本という国の行く末を案じていた男、として描かれている。「大村」という男は、この映画では悪役になってしまっているが、大久保利通という男をイメージして見ると、また別の見方も出来るのでは。(「るろ剣」の解説によると、大久保は、同郷の西郷を死に追いやった人物として、故郷に忌み嫌われ、紀尾井坂の変で暗殺された後、平成の時代になるまで、遺骨が故郷に戻ることを許されなかったそうだ。今の時代、勝元のような「武士道」をもった政治家も欲しいが、大久保のような「志」をもった政治家が出てこないかなぁ)

(評価:★5)

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