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[コメント] 隠し砦の三悪人(1958/日)

昔の映画を劇場で観れたなー、という感慨はある。でも、テンポがのろいし、シーンの一つ一つが長い。どこが楽しむポイントなのかなー、という感じ。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 作り手の側が、観る側を楽しませようと思って作っているのは伝わる。と言うより、それ以外の意図は感じない。でも、どういうポイントが楽しむところとして想定されているのかなあ、みたいに感じてしまう。上原美佐(雪姫)の太もも、とかはすぐに拾える訳だが。不必要に露出度高いし。あと、「人は人の中に隠れるのが一番」(真壁=三船敏郎)とか言って、宿場町の木賃宿(?)に泊まったはいいけど、武士に名馬を強引に売らされてしまい、積み荷の薪を大八車に積み換え、5人で押していたら、「馬の背に薪を積んで移動する男3人と女1人の一行」という手配書の情報といい具合に異なって、追っ手の追及を逃れるなんというシーケンスは面白かった。ついでに言うとこの後のシーン、三船が逃げる侍たちを追っ掛ける馬チェースの場面はスピード感と緊迫感に溢れていた。ただ、薪を積んで山を登る「火祭り」の連中と道行きが重なるなんてシーケンスは、こんな祭り、年に1回ぐらいのものだろうに、あまりにも都合が良すぎるというか、よく恥ずかしげもなくこんな展開を映画にするなと感じた。踊りのクライマックス場面も、体のいいミュージカル映画みたいで、のちにたけしが『座頭市』で描いた(という)集団タップのシーンなんか、こんなとこからインスパイアされたのかしらと思わされたことだった。この時の祭りの唄が良かったと、捕らわれの身となった雪姫が、首実検に来た田所兵衛(藤田進)の前で歌の一節を朗々と披露するシーンには閉口した。だがこの田所の「裏切り」で、馬に乗って逃げる真壁が、女衒(?)(上田吉二郎)から買った娘の片腕をヒョイと持ち上げて馬の背に乗せたシーンは「凄い!」と唸らされた。

 緊急時には助け合うも、平時に戻るといがみ合う千秋実藤原釜足の二人が、ようやく平時に互いをいたわり合うという結末は、イージーだなあと感じさせようという意図を感じた。

65/100(21/10/10...30年ほど前に1回見て以来の再見)

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] けにろん[*]

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