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[コメント] メリー・ポピンズ(1964/米)

ジュリー・アンドリュースは子どもから「本当に空が飛べるの?」と聞かれるとこう答えるのだそうだ。「今は体重が増えてしまったので飛べないのよ」。いい話だなあ。
G31

 真面目に言えば、メリー・ポピンズの持つ独特の不思議さは、日本人には馴染めないと言うか、馴染みがないと思う。ただ親しみやすいだけでなく、子どもたちの注意を引くミステリアスを兼ね備えていて、かつ威厳がちゃんとある。

 日本人(である私)が考えると、親しみやすさとはイコール分かりやすさだし、特に威厳とは両立しそうにない。だいたい私たちには乳母と言えば“ばあや”のイメージだから、ひたすら優しくて徹底的に甘えさせてくれる存在という認識だ。

 そのせいかどうか、イマイチ物語世界に入り込めない。

 このせいだと思うが、楽曲の一曲一曲がとても長く感じる。なんとなくウキウキしながら聞き始めても、途中で顔がこわばったまま取り残されてしまう。そんな思いを何度かした。

 したがって、童心に帰って楽しむといった部分では、ちょっと無理があった。アニメのシーンも個人的には鼻白らむ。

 物語として、子どもたちを助けにきたというより、バンクス氏を救いにきたという構成になっていることはよく分かった。だが、ここはやはり安易だ。当たり前だけど。

75/100(15/02/28記)

追記)プリンスの『ブラック・アルバム』に「スーパーファンキーカリフラジーセクシー(superfunkycalifragisexy)」なる曲があった。彼もアメリカで生まれ育った一人の子どもだったのだなあ。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)YO--CHAN[*] ナム太郎[*] けにろん[*]

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