セックスシーンが長い。

まあそれ自体は問題がないのだけれど、あのシーンの長さを考えると、人種とか喪失感とかを描こうとしているのではなく、白人（男性）と黒人（女性）のセックスシーンが描きたかった、それだけのように思えてならない。そう考えると、その前後のドラマは、それを正当化するための言い訳にしか見えなくなってしまう。

上品な悲劇をかさに、白人と黒人のセックスシーンだけを描こうとしているのだとしたら、この作品はこの上なく下品な作品である。（もちろんセックスシーンを下品と言ってるのではない。）

そう考えると、「チョコレート」という間抜けな邦題がやたらと響くから不思議だ。