[コメント] ミニミニ大作戦(2003/米=仏=英)
映画を見終った人むけのレビューです。
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われらがチームのほうは、まあ、結果論ではあるけれど、人を傷つけないでお宝を奪うというところで愉快さを損なわないんだが、敵役のノートンの周辺では人を殺しすぎるのが気になった。
ダムのシーンで沈んだ車に向けて銃を掃射するシーンは少ししつこさを感じたし、両替屋を殺すシーンもその場面をまんま映す必要を感じない。また両替屋のいとこ(だっけ)たちも、暴力臭の強い男たちだったが(廃棄物処理場の重機がそれに輪をかける)、どうもそういうのが、この作品に変な翳りを感じさせて、私にはちょっとマイナスだった。
最後「おい!やめてくれ〜!」って連れて行かれるノートンというのは、もう少し笑いの中で表現されたほうがよかったと思う。その男たちの暴力臭のおかげで、拉致されていったノートンのその後の拷問で嬲り殺しにあうであろう様子が連想されてしまうのだ。そう感じてしまうと、エンドロールでの、チームのメンバーのその後のHAPPY LIFEもなんだかなあ、という気がしてくるのだ。
しかし、それさえのぞけば、デジタル音響で研ぎ澄まされた音質の音楽を聴きなれた時代に、あえてラジカセから流れてくるロックを聴かせるようなアナクロな泥棒ものを、わざと音質を落とすというような姑息な方法ではなく、クリアなサウンドなままで鳴らすという勝負をして成功している。トラックをまるごと奪うシーンのナンセンスさは、最新の映像技術がもたらすリアリティが醸し出しているのであって、昔の拙い技術では絶対に表現できなかった面白さがある。
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