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[コメント] フリーダ(2002/米=カナダ)

内容はフリーダの私生活を軸に生涯を描いているわけだが、その割には画家としての苦悩が伝わってこない。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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女性画家フリーダ・カーロの生涯を描いた映画。

サルマ・ハエックが情熱的な女性画家フリーダ・カーロを熱演。彼女のこの役に対するこだわりが随所に感じられた。ディエゴ・リベラ役アルフレッド・モリーナもフリーダの相手役としてはなかなか存在感のある演技。

映画としてはフリーダ・カーロの私生活部分を軸に描いているわけだが、画家の生涯を描いたという割にフリーダの画家としての苦悩ぶりが伝わってこない。フリーダはディエゴの度重なる浮気や事故の後遺症など度々苦しめられているのに、そのことが絵に反映したというような描写があまりないので、画家としての魅力が感じられない。それと、生涯を描いたという割には時間軸は割とおざなりで実際にはフリーダは後半のトロツキーの他にも幾つか浮気をしているのだが、そのことは省かれているのは私生活面の描写の忠実さを考えるとちょっと残念。

また、フリーダの家族の扱いも悪く母親の死はちゃんと描かれているのに父親の死は描かれていなかったり、ディエゴと妹のクリスティナの浮気後のクリスティナのフォローが全くないのもストーリー上テンポを悪くした。それとディエゴの前妻ルペ・マリンの存在も重要そうなのに、あまりエピソードか描かれないのも不満。

全体的にフリーダの愛憎劇にこだわりすぎたためか、フリーダの家族や友人などの存在が薄っぺらいので周りの人がフリーダを慕っているところを見せられてもしっくりこなかったという印象が強い。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)りかちゅ[*] 水那岐[*] ボイス母[*] リア[*] スパルタのキツネ[*]

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