[コメント] if もしも…(1969/英)
しかし、煎じ詰めてみれば(そこまでする必要もないけど・・・)、本作は、負け犬どもの狂騒であり、大人に反抗するキレるガキである。つまり、ごくありふれた「10代」の風景である。だから、特筆すべき目新しさがあるわけでもない。が、しかし。「10代」に対して、「わかってやろう」とか「親身になってやろう」とか「信じてやろう」とかいう一切の‘いいわけ’は、この映画にはない。まるで自分たちに「10代」がなかったかのように、批評的・分析的に「10代」を描いてしまう痴呆症の奴らが未だに跋扈しつづけている中で、この映画は貴重だ。
「10代」を分析してはいけない、「10代」を無視してはいけない。「10代」にはいつも感情的でなければならない。満員電車でケイタイを使ってるクソガキがいて、そいつにムカツイたら徹底的に叩きのめす(説教はするな!)、そして、もしヤバイと思ったら即逃げる(だから急行や特急は危険だ、逃げれないから・・・)。
それが「10代」を通過してきた者たちの最低限のルールである。
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あまりにも有名だが、スタンリー・キューブリックは本作を観て、主演のマルコム・マクダウェルを『時計じかけのオレンジ』に起用することになったという。
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