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[コメント] ひまわり(2000/日)

これはきっと行定自身の回顧録&夢物語。
ピロちゃんきゅ〜

もしかしたら、行定監督は未だに初恋の子(小学生)のことが忘れられないでいるのかもしれない。その思い出の彼女のその後の人生を勝手に妄想して勝手に麻生久美子級の美人になってる事を祈って、しかも、その子が死んじゃった!というショッキングな想定にして。この着想はかなり盛り上がったと見た。同級生たちの思い出話のネタはきっと自分の本当の思い出だろう。小鳥がネコに食われたとか、土砂降りなのに靴がなくなって途方にくれた後姿にぐぐっときたとか、リコーダーの件で学級会で誰かが犯人扱いになったとか、ドッヂボールの思い出とか、嫌われてた子の悪口を本人に聞かれてて罪悪感にさいなまれたとか。でも、こうゆう絵を撮るなら塩田明彦の方がずっとずっとずっと上手い。というか、塩田監督の場合は女の子も上手に撮れるからすごい。行定監督の場合だとあくまで男の子視点だもんな。未だに「女の子(17歳ぐらいまで?)」って不思議な生き物だなぁみたいな間違った女性信仰を持ってる気がする。そこらへんは岩井師匠からの伝授か?きっとドッヂボールで逃げ惑う彼女の姿を追うシーンは岩井監督も「うん、キミ(行定)も判ってきたね」と太鼓判を押しただろう。あそこはイイぞ!

最後に亡霊の如く現れた麻生さんとの対面は小学校時代の彼女でもいいのでは?という意見を見た。確かに、彼の彼女に対する想いは子供の頃のそれだ。顔もはっきり思い出せないぐらいのそれだ。しかし、彼ははっきりと見たのだ。あれは成長した彼女。つまり彼の想像する成長した彼女。オレもあるよ。中学の頃の彼女が夢に出てきた時、化粧して大人になってて子供つれてたりしてるの。ショックだったなぁ。でも、あれは確かに彼女だって判るのよ、夢だから。それと一緒。きっと袴田くんは夢を見てたに違いない。だからこそ、麻生さんの登場シーンは回想録としてはあるものの、実際に死ぬ間際の彼女の写真(遺影とか新聞の写真とか)はぜんぶ袴田くんは見てない設定になっている。

実際の現在の彼女を見てガッカリしたくないっていう行定のココロの叫び(夢と希望)とみた。

ところで、オレもドッヂボールは逃げ専門だった(だって怖いじゃん)。映画と似たシチュエーションもあった。やっぱり好きな娘には全力で放れないもんです。でもわざと外すと確かに映画のように周りの男子から「おめ、あったのば好きだんず?」と揶揄されるので、70%ぐらいの絶妙な力加減で放るわけですよ。すると、その娘に捕られちゃったりなんかして(笑)、そうすると周りの男子からは「ビッと投げろじゃ」と揶揄され、その捕られてしまった彼女にすら「情けねー」とか言われて余計にガックリしたりするわけです。一種のトラウマってんですか?ねぇ、上田さん。そういや下の名前忘れちゃった。彼女が事故で亡くなってもオレは気付きもしないだろうね。そんなもんだよ。

(評価:★4)

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