デミ･ムーアの魅力全開。ハスキーで奔放で、でも迷っていて。が、彼女だけが主役に止まらずシーディ、ウィニンガム、ロウらバランス良く全員が描かれている。この、それぞれのエピソードとキャラクターがきちっと描き分けられ絡んでいるという点で脚本の巧さに驚かされる。個人的に一番好きなエピソードはエステベスとマクドゥエルのスキー場での爽快なシーン。若さゆえ無軌道なエステベスは同性としてちょっとアホやぁ〜と照れるが、それをアッサリ拒絶せず優しく相手するマクドウェルの懐の広さが何度観ても好き。彼女は雪原で怖ろしい程に輝いてます。思春期に『スタンド・バイ･ミー』、ハイティーンに『ブレック･ファスト･クラブ』がバイブルなら、文句無くそれに続く世代の青春の一作はこの作品。セントエルモの焔を探すように模索している時代の名作。