ＤＶＤの特典映像はええねぇ。竹中直人のインタビューと田口浩正のインタビュー周防正行の解説これぐらいが一番理想的やね。本編より特典映像に比重が置かれとるＤＶＤは親切なようでダメやなぁ。見るのに疲れる。

　この作品は当時のバブル期の空気を感じさせてくれるね。大槻ケンヂが出てるね。全体的にサブカルっぽいの。「流行通信」とか「イタカジ」とかいう単語が出てきて、改めて見直すとちょっと気恥ずかしいなぁ。あの当時の「ナウの空気」だったんやね。

　周防正行の映画は小津安二郎っぽいとこあるね。この映画にもあったよ。ラスト近くの「禅問答合戦」みたいな場面。あそこ退屈でしょ。キャメラが９〜１１ぐらい寺の内部を１ショットづつ写していって、外へ出て行ってしまうんだなぁ。「怒鳴りあいを写していても仕方が無い」と思ったんだろうね。なかなか上手いやり方だね。

　この映画に欠点があるとすれば「禅寺の専門用語」が多くてよく分からん点やね。カントクも「字幕を付けるか付けないか」悩んだらしいね。付けなくて正解だったと思うけど「笑いの敷居」が高くなってしまったなぁ。