[コメント] 迷子の警察音楽隊(2007/イスラエル=仏)
既視感あふれる流行の演出手法のみ印象に残り、何ごとも私の心情に訴えかけるものをこの映画に感じないのは、おそらく私が国家としてのイスラエルではなく、そこに暮らす人々の日々の思いや生活感、歴史感について何の情報も知識も持っていないことが原因だろう。
エジプトに代表されるアラブ世界に対する、イスラエルに暮らす若いユダヤの人々の郷愁、もしくは救済を求める逆ベクトルのような心情が潜んでいるような気がするのだが、それは建国以来のイスラエルの歴史の短さと、人が暮らすという永遠の営みの悠久がもたらすギャップのせいだ、などと断定するほど私はイスラエルの人々の心情を知らない。
あらためて、私が何も知らないこと、そして世界には知らないことの方が多いのだというあたりまえの事実を痛感させてくれた映画だった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。