◆山崎貴は好きな映画監督の一人。理由は、邦画界には珍しくビジュアル重視の方向性と、それを実現するだけの技術を持ち合わせているから。「ジュブナイル」も「リターナー」も突っ込みどころはそりゃあるが、ＳＦ系に偏重したジャンルともども好意的に受け止めている（←あ、なんかすげーエラそう）。

◆そんな山崎貴監督が西岸良平の「三丁目の夕日」を劇場映画化したという。はぁ？（魔邪風に）。三丁目〜といえば、存在は知っていたが、正直ワタシにはあの絵でＯＯＧ（OUTOF眼中）なマンガ。そういえば今は養鶏やってるかつての同僚が好んで読んでいたな。試写券ゲットして別な日に観にいった奥さんの話によれば（ワタシは子守）、なんでも昭和30年代の風景が完全再現していて、最後は号泣なんだそうだ。どれどれ....。

◆ナルホド、ストーリーはとてもベタで、特に目新しいなにものもない。ないが普遍性ある題材で、観ていて胸の辺りが熱くなってくるのがわかる。クライマックスではつつーっと涙が...。別段、人前で泣くのを恥じているわけでもなんでもないが、でも号泣というほどでもなかったな。号泣、爆泣した映画なら他にもある。

◆見所はやはりこの監督の持ち味である、ＶＦＸのほうだろうと。あざといほどに忠実に再現された町並み、上野駅の雑踏、建設途中の東京タワー（なんか猿の惑星のクライマックスシーン並みの扱いだなぁ）などなど、当時の空気感がよく出ていたと思う。ただ、もしこの映画の脚本を木下恵介が書いていたら、山田洋次がメガホンとっていたら、とどうしても考えてしまうのだ（なら寅さん観てろよ！）。

◆青森からの集団就職で上京してきた六ちゃん。純朴、快活で芯が強そうな女の子萌えだねぇ、監督。ワタシも萌え。鈴木杏を卒業させたあとは堀北真希ちゃんですか。ん？堀北真希？うぉえ！？野ブタ？ぜんぜんわからんかったぞ！