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[コメント] 東京オリンピック(1965/日)

カメラアングルがすごい。特に足に注目したアングルが素晴らしいですよ。この映画を観た後は、走るよりも、運動する人を撮りたくなってくる。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







うーん。今も昔も、オリンピックの花はやっぱ陸上ですね。陸上のシーンは、みんなかっこいい。3段飛びの迫力なんて凄かったですね。

男子マラソンのアベベの貫禄は、ちょうど今現在世界最高記録保持者の女子マラソンのラドクリフ選手(英国)を思わせる。走りに格の違いとオーラが滲み出ています。ちなみに映画中では長回しのアベベの走るシーンにだけ、他の競技のように、走る音とか、擦れる音とか、編集による効果音が挿入されてなかったのはナイスです。 なんて言ったってアベベですからね。そういった編集は不要でしょう。 ラドクリフと言えば、トップを走っていない日本人ばかり写すテレビ中継にうんざりしていた私としては、本作の日本人に拘らない市川監督の中立な描写は素晴らしいと思う。

ところで、最終ランナーに続く「落伍者収容車」と表示されたバス、そこに注目した監督は偉い!! この車、普通、どの大会でもテレビ映像にはまず写らない。 あれ、ずーと後ろに付きまとわれるので、収容車の前で走る最終ランナーは、休むに休めずかなりプレッシャーになります(私の知人談)。案の定、東京オリンピックの最終ランナーは無理が祟って収容車どころか救急車送りになってましたね(笑)

あと、オリンピックランナーが給水所でゆっくりお茶しながら走るなんて、市民ランナーの私と同じじゃん。 かなり、笑いました。 ゴールで倒れこむランナーの多さにもびっくり。 あんなシーン、ロス五輪のアンデルセン以来記憶ない。 一流選手の場合、今では異変を感じた段階でリタイアするのはほとんど常識になっているので、昔に比べると根性がなくなったようにも見えますが、昔はそれだけ無謀な(ぶっつけ本番)ランナーが多かったと言うことですね。アナウンサーの解説では本職は大工さんのランナーとか混じってたみたいだし。いよいよ親近感覚えてきたぞ!!(笑)

更には、ロードで50km競歩が競技として存在したのはいろいろな意味ですごい。しかも雨天。ひえー、歩く方も運営する方もしんどそー!! 欧州的な自転車ロードレースがあったのも驚き。

陸上以外では、足まわりのみ写す重量挙げや、一本決める度にマスクを取り外して美貌を自慢する?フェンシング女子や、金メダル取ったのに何故か暗い音楽の流れる女子バレーが印象的。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)おーい粗茶[*] 山本美容室

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