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[コメント] アルマゲドン(1998/米)

インディペンデンス・デイ』から本作を経て『パール・ハーバー』(←すいません、これは未見なので限りなく確信に近い憶測でものを言います)に至る、世紀をまたいだ3大バカ映画帝国の逆襲編。→
むらってぃ大使

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







だいぶ前に観たが、コメントするのも忘れてました。つーか、何かの間違いで2回も観てしまいましたが。

金がかかっていることは一目瞭然。金をかけるのは映画自体だけではなく、マーケティングにも当然湯水のように資金が投入されているのだろう。そして大量の資金を投入したものを大量に消費し、そのこと自体が商業的な成功に結びつくことで、より価値があるであろうものを隅に追いやってしまっている今の世の中を象徴している。

だが、敢えて言わせてもらおう。「つまらなかった」と。

この映画には訴えかけてくるものが何一つ無い。親子の愛?自分が死んだその直後にヘラヘラ恋人と戯れる娘を見て父親は「あー、育て方間違えた!!」と死ぬほど悔やむのではないか。恋人と結ばれて大喜びするのは分からないでもないが、一体彼と彼女のどこが魅力的なのだろうか。外界と接点の無い世界に生きてるから選択肢が無かったんか?はたまた、男同士の絆?それはブルース・ウィリスはそう思い込んで死んでいったかもしれないが、ベン・アフレック をやっぱり撃ち殺しておけば良かったーーー!!と思うと思うのは俺だけだろうか?

大体、こういう作品にリアリティーを求めるのが筋違いなのはわかっちゃいるけど、でもやっぱり許せん。彗星では引力があったりなかったりするし、そもそもNASAとは思えない発想の荒唐無稽さ。「シャトルを2機突入させる。1機はバックアップだ」と緊張した面持ちで誰かが宣言した時、私は席からずりおちました。だったら、掘る機械だってちゃんとバックアップしとけよ!!それに、シャトルがあんなジェットコースターみたいに身軽なわけないだろうが!!

CGは金をかけたこれ見よがしな演出でしかなく、プロ野球選手が着ているヴェルサーチと一緒。その技術を生み出したクリエイターが泣いている。

まぁ今時の若者は円周率3の世界ですから。どんどん世の中を薄っぺらに理解してどんどん騙されしかもそのことに気がつかずに金を巻き上げられて満足している人々が増えていくというのは総和としては幸せな世界かもしれない。いや、それはただのアメリカだよ。

(2002.6.16)

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ジャイアント白田[*] kazby[*] さいた 箸尾人[*]

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