原作読むほどヒマなわけでもなく。

こういう映画を観るたびに痛感するが、子供に夢を与えるための映画に大人が童心に帰って一緒に感動している構図は微笑ましいに違いないが、こういう映画に胸を躍らせる大人ばっかりだったら、ちょっと不安。

百歩譲ってこういう映画に感動してもいいけど、だったら『No Man's Land』（筆者註：チャーリー・シーンのじゃないですよ。今年のアカデミー外国映画賞受賞作です）も観て欲しい。日本では観れん！！という場合には『アンダーグラウンド』でも可です。現実に戦争で自分の家族や隣人が殺され、かつ周囲の国は自らの利害のためだけに介入し、そのおかげで憎悪が憎悪を呼ぶ構図が現実に繰り広げられていることは、知らなくてもいいことかもしれないし、当事者にならない限りは本当に共感する資格はありませんが、少なくとも現実に存在する問題の所在を理解し、その解決のために働きかけるチャンスは誰にでもあるわけですから。

話が思い切りそれましたが、いずれにしても、21世紀の小学生にとっての『ハリー・ポッター』、僕には『ネバー・エンディング・ストーリー』があります。再見の必要なし。

（2002.5.3NH2便成田→ワシントンDCエコノミー席にて鑑賞）