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[コメント] 生きたい(1999/日)

大竹しのぶの演技が上手いのは認める。ただ本当に上手いだけに観ていて本気に不快感を感じてしまった…
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 時折姨捨山の話の映像を挿入しつつ、老人の生活を淡々と描く作品。三國連太郎が老人の役を好演している。まるで地のような演技だが、その部分だけ妙にリアルなので、観ていてちょっとつらい者を感じないでもない。大竹しのぶはもはや日本を代表する女優と言っても良いな。特にこういったおばさんが入ったきつめの役が板に付いてきた。こんな不快な汚れ役を体当たり演技してくれた。

 挿入される姨捨山の話は、当時の山部の民の生活風習が良く出ている。ああ言った貧しい食べ物をガツガツ食べるシーンってかなり好き(笑)

 今は高齢者社会で高齢者となってもちゃんと生きてはいけるけど、それで“どう生きていくか”という点においてはあまりにも注意が払われていない。そりゃ、個人個人が好きなように生きていけばいい。と言う意見もあるだろうけど、好きに生きることが出来ない人も多い。せめて家族に囲まれて生きて生ければ良いんだけど、その肉親の情ってのも無視するのが現代だからなあ。好き勝手生きることが出来るようになったのは良いけど、その結果負担がかかるのがこういった高齢者って事になるのかもな。

 …まあ、映画で言われるまでもなく、そんなことは自明なんだが。

(評価:★2)

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