ぬいぐるみの小物、悪意まで感じさせるスポンサーの缶コーヒー…こんなものにこだわっている暇があるのなら、巨大ロボットの横でそよぐ木々の葉や後ろの気を抜いてる エキストラ、引っ越し直後の居間の雰囲気など、こういうものに気を使ってほしい。原作の世界と現代の世界の調和もいい加減で、単にゴッチャ煮にしか見えず、作品世界を構成していない。調和できる能力がないのなら、どちらかを捨てた方がまだスッキリしたはず。

衣装のアレンジもなんとかならなかったのか。まるで悪趣味。キャスティングもチョロチョロと出て来るカメオやら脇を固めるチョイ役の演技まで、まとまりを感じさせない乱雑な画作りとなってしまった。なんであえて妻夫木？なんで田中？なんで矢沢？あの太った警官は？なぜ中澤が仕切る？？『デビルマン』のサップといい、ちゃんとしたキャスティング能力（もちろん各方面へ断る実力を含め）を要請するべきであろう。

CGは言うに及ばず。なぜこのタイミングとこのCG技術でこの企画にGOサインが出たのか？正太郎クンが復帰してからのパートで脚本共に熱気を盛り返すものの、全体的にはゲンナリ。

因に春休み中の平日昼間、映画館の観客は100パーセントおっさん〜ジジイ（自分も含めてネ）。たしかに変形も飛び道具もキャピキャピもないロボットものだけれど、子供に観てもらわんでどうする？！