コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] シークレット・ウインドウ(2004/米)

冒頭で、犬はどうしてたんだっけ?思い出せない。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







唯一、タトゥーロが最初に訪ねてきたときに、その場に居合わせた犬のチコ。そのときにチコがどんなだったかが思い出せない。それ次第では、つじつまが合わなくなりかねない。

個人的にデップの演技はさすがと思いつつも(「SHOOT HER」と書かれた前に、帽子をかぶって立つデップに鳥肌)、もっとデップなら徹底的にコワレてくれたんじゃないかとも思う。

果たしてタトゥーロを出現させた目的は?、「小説の結末を書き直すこと」→「実際の妻がモチーフ?となった小説の結末を書き直すこと」→「小説の中の妻を殺すこと」→「実際の妻を<SHOOT HER>すること」という潜在意識を具現化させるということか?

とすると、用心棒の黒人と目撃者は何故殺されなければならなかったのか?タトゥーロいわく「邪魔をしたから」だが、タトゥーロがデップの潜在意識の具現化とするならば、用心棒の「目撃者は口止めされているかも…」といった会話は変だし、その後「眠れない…」といってデップを動かしてしまったので、何をしたのか?、殺しに行ったのか?いや、待ち合わせはお店で朝9時だし、ええっと、あれ?夜に動き出したことと、朝の行動が結びつかないぞ。なんじゃこりゃ。とにかくこの殺人には、動機も、殺害の過程も矛盾がいっぱい。

もっと判らないのが、チコが殺されたこと。デップ=タトゥーロの目的「妻と恋人殺害」に、なんら影響を及ぼさないチコが、何故殺されなければならなかったか?用心棒と目撃者以上に殺される必要のないケース。あるとすれば、「映画を見ている人を怖がらせるため」だけであって、まことに気の毒である。

お手伝いさんが初めにデップにつぶやいた、謎のセリフ「女は…うんぬん」は何?これは自身のことを言っているのではなく、「奥さん擁護」のセリフなのか?。ずっとデップの世話をしているうちに、デップの妻に対する隠れた「殺意」を感じ取ってしまったので、口から出た言葉なのか?。このセリフに対してのフォローが無いから、気持ちが悪い。

そういえば、デップはお手伝いさんに隠れてタバコを吸おうとしていた。なぜ隠れて?。そもそもタバコには、なにか深い意味はあるのか?。タバコが現実と虚構の境界だとか?これも判りにくいキーワードの一つだ。

もうひとつ、頼りない保安官が、町でデップを呼び止めようとした目的は?最後に登場したときと同じ意味?、いや、あの時点では、まだ大きなことは何も発覚してなかったはずだから、なにか意味があったはずだが、これもフォローなし。

と、以上あげたように、ミステリー(というよりサスペンス)の本筋の大きな部分よりも、枝葉の細かい部分の謎が全然解決されないまま、終わってしまったから、すごく「満たされない」ことが多すぎて、気持ちが悪い。

最後の最後、エンドロールが終わったあと、謎の奇声が。なにか映像として、その後のデップでも映るのか、と期待したら、声だけで終わってしまった。あれはなんじゃ!。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)死ぬまでシネマ[*] takamari[*] kenjiban ダリア[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。