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[コメント] 告白(2010/日)

賛否両論、真っ二つに分かれるだろう。私には精一杯の後ろ向きな「賛」。原作未読だが、この物語に感じた感情は「作者の勝利」。そして松たか子の今までに見た事もないような熱演は「監督の勝利」。脱帽。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







予告編でみていた情報は起承転結の「起」でしかなかった。それが最初の30分で終わってしまって、「あれ?これは犯人探しのサスペンスじゃないの?残りの時間どうなるの?」と思ったら、そこから怒涛の「承」「転」「結」が押し寄せてきた。そして「起」と「結」がきれいに一本に繋がって、KO負けです。

「下妻」「松子」「パコ」と3作続けて★5を献上してきたが、何度も見たくなる様な映画ではないが、とにかく一度は見る価値があるといえる映画。観る者に「映画を観た!!」という気分にさせる。それでいながら、「後ろ向き」な気持ちにさせる、不思議な映画だ。

特筆はやはり松たか子だろう。彼女が大声で「バカ笑い」をするシーンがある。「本気」なのか、「計算」なのか、どう考えているのか女生徒はそれを読み取れない。見ているほうも同じ気持ちにさせるシーンだった。彼女の「やや乾いた演技」がなんとハマることだ!いままで見た中では「最高」かも知れない。

これだけ書いて、なぜ「後ろむき」かといえば、実際に病気にかかっている人にとって、配慮が全くないこと。

余談:岡田のKYっぷりは鳥肌モノ。ぜったい好感度下がるぞ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ギスジ G31[*] カルヤ[*]

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