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[コメント] マルクス兄弟オペラは踊る(1935/米)

大規模に華々しくというMGMスタイルに「良い奴と悪い奴&ロマンス」という典型的な構図、そんな脚本に迎えられた兄弟が絶妙にマッチしている。オペラで癒されマルキシズムに笑い(伝説的ギャグを生み…)最後は「あ〜面白かった」の一言。
ナッシュ13

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これほどまで傑作なのは、何よりもキティ・カーライルアラン・ジョーンズによるロマンスが生きているおかげなんじゃないかと思う。鑑賞中、この二人のカップルがとても素敵に撮られ、ハッピーエンドであってほしいと願わせるような展開が良い。アナーキーな笑いに突っ走らず(それは興行的にNGなんだよな)、起承転結によるロマンスの脚本。なぜかそこにマルクス兄弟の存在が絶妙に絡んでくる…するといつの間にか傑作が生まれている。不思議なもんだよね…。

チコによるピアノ演奏、ハーポによるピアノとハープ演奏のシーンは時間が一瞬止まってしまう。子供たちを囲んで温かい時間が流れ始めると、恥ずかしながらうっとりと聴き入ってしまった。それにしてもあのハーポの表情、とても良い。

契約書を破いていくギャグや、今や伝説的とされる船室にぎゅーぎゅー詰めのギャグ、、、どれもこれもMGMの華々しさに負けない面白さがある。何よりも僕が笑ってしまったシーンは、チコとハーポも加わったオーケストラ(この辺の意味不明な笑いはマルキシズムの絶頂)による「私を野球に連れてって」の演奏!オペラハウスという舞台によるギャップに笑い、そしてキャッチボールをはじめるチコとハーポには度肝を抜かれる(笑)。

MGMに転向したことは彼らにとって奇跡の出来事だったのかもしれない。

(評価:★5)

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