コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 花(2002/日)

作りとしては地味で淡々としているかもしれない。けれど、突然堤が崩壊するように強く感情を揺さぶられた、後をひく映画だった。柄本明が主役ではないのが不思議に思える。
ムク

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







彼の慟哭が痛い。

失って、長い年月が経って、忘れかけ、乗り越えていたはずの大切だったものの喪失を改めて思い知る。もうどう考えても遅い。間に合わない。けれど本当に哀しいのは、その人を失ったことではなくて、互いを大切に思う気持ちがありながら、それに気づかず、知らず、過ごしてしまった年月の重さなのかもしれない。そんな柄本明の叫びがこの映画のすべてのように思える。

作りとしては地味かもしれない。淡々としているかもしれない。 けれど私は、見始めた時には全く予想もしなかった哀しみや、少しの希望を感じさせてくれた、よい映画だと思う。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)IN4MATION[*] ことは[*] セント[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。