[コメント] エマニエル夫人(1974/仏)
映画を見終った人むけのレビューです。
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エマニエルの性の大冒険がくれたもの。
それは、大人にとっても子供にとっても、とっても分かり易い内容と、とっても分かり易い展開と、とっても分かり易い濡れ場、とっても分かり易い藤の椅子の使い方と実演販売…
…で、そしてエマニエルが憶えた事がオチが「化粧すること」って何さ?ま、スッピン=真っ白なキャンパス=幼い子供から化粧=大人ってことなんだろうけど安易過ぎやしないか?
100ペリカ譲って、それが完璧なオチとしよう。
しかし、ポルノ又はアダルトビデオを映画というカテゴリーの棚に並べただけであって、ネームバリュー、その『エマニエル夫人』の題名という煌びやかな衣をはぎ取った裸体、作品そのものが持つ魅力や提示は限りなく無に等しい。
なぜならAV女優の人生、そこに出演するに至るまでの経緯を映画化すること又は知る探求するこそが、“性”の解明となるはずであり、有閑マダムの眠い話に本質は隠されていそうであっても大きく偉大ではないから。(又は、裏本やポルノ映画でも表現されている事を焼き回しているだけとも受け取れるから、オリジナリティがない→デジャヴュで萎える。ネタは新鮮に越したことない。)恐ろしく思いっきり辻褄が合わないで、激しく勘違いかもしれないが、でも私は思う。
上原あやかが好きだ。
あまりにも可愛い容姿を持つ彼女が何故ゆえにAVに出なければいけなかったのかをビデオを見ながら想像し、答えをビデオを見ながら模索する方が、この映画を見るより個人的には100倍有意義だ。彼女の喘ぎ声に込められた歴史、彼女の性の配給は私を人類探求の旅へ誘うのだ。
だから、「性とは何か?愛とは何か?それ以前に愛に答えは無い…本当に無いのか?」「セックスだけが愛じゃない、でもセックスも必要。」この不可解極まりないアンバランスを有閑マダムごときに分かって表現されて溜まるか、となる。もう一度言う。
上原あやかが大好きだ。
2003/2/15
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