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[コメント] SAYURI(2005/米)

初桃(コン・リー) の方が、”女” として魅力的に見えた。
リア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







”芸者に自分の人生はない” 境遇について、さゆり(チャン・ツィイー) より 初桃(コン・リー) の方が随分葛藤・体現していたと思うし、 負けん気が強く綺麗事じゃ済まされない女の争いも、たっぷりと描かれていた。 猫の喧嘩を彷彿とさせる。 見た目にも、初桃(コン・リー) の方が水っぽく憂いある妖艶さで、正妻にはなれない妾系適役だし、 それに比べて さゆり(チャン・ツィイー) はお子ちゃまだろう、確かに綺麗だが。

両者とも ”華” はあったが、 お水の女は健康的な美よりも、艶かしい妖花の方が求められるのではなかろうか?(芸者とお水の女は別物?だったらゴメンナサイ…) 大胆に露出した背中もうなじも健康的、もしくはお子ちゃまのさゆり(チャン・ツィイー) に比べ、 足の爪先までエロかったゾ!初桃(コン・リー) 。

だから私は初桃 の物語の方が興味あるよ。

史上最高の水揚げ額だったからさゆり(チャン・ツィイー) が主人公だったの? 宿願かなって少女期から心寄せていた人がダンナになったから主人公だったの? ひともんちゃくもふたもんちゃくもあったから?? ってそれはさー、ひともんちゃくふたもんちゃくは芸者のレベルによりけりだろうけど、 酸いも甘いも経験済みの超一流芸者豆葉(ミシェール・ヨー) にだって、 うだつが上がらず果てはとんでもない開き直りっぷりだったぱんぷきん(工藤夕貴) にだって、 あったにろーよ。 ぶっちゃけ、さゆりの物語が取り分け壮絶とは思わなかった。

さゆりが会長さん(渡辺謙) の正妻とかになったら話は別だけど、結局のところ会長さんがダンナになった(さゆりは会長さんの妾になった) ってだけじゃない。。。

特に不服な点は、姉妹描写。さゆりの苦境描写を増やしたいが為に取って付けたようなエピソード。 ケロッと忘れられる位の薄情なら、姉妹描写なんて無かった方が良い。 あり得な〜いとこじ付けがましくても、戦時中なり戦後なり、再会やら回想やら欲しかった。

あとは、会長さんに貰ったハンカチを捨てる時の崖。 映像的には美しかったけど、着物姿でどうやってあんな断崖絶壁へ行ったのやら…。 足元確か足袋だったし!

と、不服な点は多いものの、目を見張る素晴らしいオリエンタル映像美に、★+1

06.01.26@/06.03.28 記述

(評価:★3)

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