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[コメント] 御法度(1999/日)

製作者の意図は知らないが、皆真面目な顔して、そしてこの作品から流れるこの空気の中で「私にはその気はないです」だとか「あの人はもしかして?」などと会話する姿はギャグにしか見えない 2003年10月4日ビデオ鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







男子校だな。男子校を牛耳る不良グループの中に、新たにケンカの強い田代まさし似(似てない?いや、あれは似てるだろ。似てないか・・・。)の男、田代と美男子の加納が入部(?)。皆が加納の美男ぶりに惚れ込み、人きり集団、壬生の狼新撰組の中に異様な空気が漂い始める。そんなある日、他の学校の不良にグループの練習を馬鹿にされて怒って殴り込み、と言う話か?(絶対違

最初はかなり真面目な話で、新撰組の闇の部分を描いている映画だと思っていたが、闇は闇でもギャグにしか見えない。

坂本龍一の音楽と映像のお陰で作品からは何か異様な雰囲気が漂っている。この雰囲気は本当に何か怪しい感じがする。だが、その中で有名なキャストが揃いも揃って「惚れたのか?」だとか「できている」だとか「その気はない」だとか連発している姿にはどうしても笑いを抑えられない。

途中何度も挿入されるテロップも、もはやギャグへと昇華している。ラストシーンで土方が桜の木(桜だったっけ?)を切り落とすシーンはもはや、「美しい」でも何でもなく、馬鹿なのである。もし、真面目に作ったのなら、監督には悪いが俺はこれをコメディだと思う。それもとんでもなくブラックな。

だって近藤勇(局長)までも「あの顔には傷をつけたくなかったなぁ〜」と冗談言ってるんだから(細かい事云々して、真面目な連中が男の魅力に引き寄せられてる姿を真面目に撮ってる、と言う事実にはどうしても爆笑してしまう)

俺は劇中何度も何度も腹かかえて大爆笑していた。お陰で終わりまであっという間。ま、見方間違ってるのかもしれないけど。

しかし、土方をビート武が演じるのは如何なものだろうか。土方歳三は元々ハンサムだったと聞く。まぁ別に存在感はあったし、そこまで悪くは無いとは思ったが、どうしても武がいつものあの笑い方をする度に「土方歳三」ではなく「ビート武」に見えてしまうのが残念。

それに、浅野忠信を起用したのはいいが、イマイチ存在感に欠けていた。まぁ登場シーンが少ない、と言うのもあるのではあろうが、最初の登場シーンでの彼の存在感はさすがのモノではあるものの、次第に影が薄くなる様子には落胆を感じた。まぁ松田龍平の怪しい魅力はとんでもなく凄いが。彼の容姿と存在感があってこの映画が成り立つのだから。

それから、衣装はワダエミが担当していて、確かにカッコ良かったが、やはりだんだら模様を望む。それから台詞も聞き取り難いどこが何箇所かあり残念。 に、してもこの怪しい映像感覚は一体何なんだろうか。

いやはや、これ、豪華若手キャスト勢ぞろいで男子校舞台にリメイクして欲しいな。絶対下らない映画になるよ。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)太陽と戦慄[*] けにろん[*]

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