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[コメント] ALWAYS 続・三丁目の夕日(2007/日)

劇中の台詞ではないが「何だかお祭りみたい」な中にも「明日になれば何もかもがきっとうまくいく」という思いを抱かせてくれる昭和エンターエインメント。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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結局何をメインに持ってきたかったのか、結果としてよく分からなくなってしまうほどの小さなエピソードの羅列には唖然とするし、そういった中で帰結を見なかったエピソードやキャラクターにこそ惹かれるものがあって困ったりもするのだが、それでもこの昭和エンターテインメントを大きな破綻を感じず、最後までそれなりに楽しく観てしまったのは、いい意味でより親父らしさが増した、らくだ色の靴下が妙に似合う昭和の母・薬師丸、一家の長女的な役割を心得た堀北ら、いわゆる鈴木オート・ファミリーが持つ安定感、いや、安心感とでも言うべき基盤の中でこの物語が進んでいったからだと思う。困ったときにはここに話を戻したら何とかなるという柱を持った作品は強い。その意味ではこの映画は、続編だからこそでき得る手段をうまく活用した作品だと言える。

ただ、個人的にこれだけはちょっとと思ったのは8ミリのシーンで、映像に対して、あの『ゴジラ』ほどのこだわりを見せる山崎貴なら、8ミリにも8ミリらしい質感を見せてほしかったというのが本音だ。

とはいうものの、大ヒット作の続編という大きなプレッシャーの中にも関わらず、劇中の台詞ではないが「何だかお祭りみたい」な中にも「明日になれば、何もかもがきっとうまくいく」という思いを抱かせてくれるあの世界を再び目にすることができたのはとても嬉しいことだった。

実際、あのベタな「踊り子」にも泣いたしね。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] 水那岐[*]

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