一見正常な人たちが実はみんな狂ってるという話だが、その見せ方の巧いこと！見せかけの平和が淡々と崩れていくさまは、現代の社会の在り方に酷似しているようにも思えた。難解だと言う人もいるようだが、いやいや、これほど分かり易い映画はないだろう！

「不安はあんたのほうにある」という萩原聖人の台詞は、この映画を観ている観客一人一人に突きつけている言葉であると感じる。

ところどころで長回しが効果的に使われていた。ラストシーンは鳥肌モノだと思う。