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[コメント] 刑事コロンボ 殺人処方箋(1968/米)

犯人の名前を書いてもネタバレにならないコロンボシリーズだが、それでもネタバレのレビュー。
グラント・リー・バッファロー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まだシリーズ化する予定のなかった時期の話だそうだが、犯人が精神科医という設定だったために、コロンボの人となりを紹介する構造になっている。お互いの職業観がぶつかる二人のやりとりはとても緊迫感があってよかった。

事務所で犯人が「明かりを消してくれ」とコロンボに頼むところ、確か直接は触れていなかったが、犯行現場で明かりが消えていたこと(もし、外からの侵入犯なら明かりをつけたままにしているはず)からしても、コロンボの確信を深めさせるための伏線だったのだろうか。このあたりのさりげないながらも、几帳面な犯人像をきちんと描写しているところは好感がもてる。

ただ、あんなおとり作戦は虫が好かない。そもそも愛を確かめると称して、ああいうふうに人を試してくるタイプは個人的には激しく苦手である。あれだけで愛が冷めてしまう愛人は、むしろ精神科医(彼はあの場ではああいう強がりを言っても、家に帰ってからむせび泣くかもしれない)以上に軽薄に映った。 

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)カルヤ[*] YO--CHAN[*] くたー[*]

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