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[コメント] 新人刑事まつり(2005/日)

「世にも奇妙な刑事」・・・★2、「刑事たちの午後」・・・★1、「女エアー・コップ」・・・★4、「伊達ハリー」・・・★3、「おなら刑事」・・・★4、「堕落刑事」・・・★1、「シャクティーパット刑事」・・・★1。で平均とって★2。
Myurakz

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 よく知らないんですけど、仮に「新人刑事まつり」の主旨が「新人に活躍の場を与え、次へのステップとしてもらおう」というものであったとした場合、どうもその主旨に見合うような明るい未来はちょっと遠いんではないかなと。ここをスタートではなくむしろゴールとしてしまうような監督さんが多かったように思います。というわけで、あとはそれぞれについて。

「世にも奇妙な刑事」・・・★★

 広く受け入れられやすいネタで、かつタモリの扱いもこなれている。このように対象を広く見るのは大事だと思うんだけど、反面「タモリありき」っていうのが笑いの質を一段下げているように思う。何て言うか、「人のフンドシで相撲を取っている」感じがするんですよね。少なくとも30年後も笑える作品ではないし、できれば映画にはそれを期待したい。

「刑事たちの午後」・・・★

 論外。動きの無いカメラの前でつまらない一発芸のオンパレード。つまらないならつまらないなりに、そのつまらなさの間で笑わせることもできように、そんな力すらない。何よりネタ自体が「どこかで見た話」っていうのが許し難い。新人に場を与えようって企画にパクりなんか持ってくるな。

「女エアー・コップ」・・・★★★★

 他作品が「1本の映画を10分の枠にまとめようとした」作品であるのに対し、今作は「1本の映画の中の10分間を切り出した」作品になっている。説明を一切排除したその作りは、10分という枠を考えた場合非常に潔くて正しい。何よりそれだけ話をネタに集中させることができる。またポストから入ってくるところなど、ネタを「ダッチワイフならでは」なところまできちんと消化できているのも良い。ドロップキックもきれいだったし。ただ一つ言うなら、主人公はいわゆる昔からのダッチワイフ顔の方が間抜けで良かったかなぁ。

「伊達ハリー」・・・★★★

 前半のカップルの「チュウ好きやねん〜」などというグダグダ感から、一気に後半の事件へと雪崩れ込み、ラストの「戦争はまだ終わってない」などという無駄に壮大なテーマへ流れ着く様子はけっこう好き。ただ傷痕のトラウマの有無とか、ヤシの実の意味とか、妙なところで判りづらく引っかかる時があり、結局ストーリーの膨張っぷりに半歩遅れてしまう。惜しい。

「おなら刑事」・・・★★★★

 「おなら」なんて子供じみたテーマを敢えて扱う危険性。お金を取って見せる笑いとしてはそもそも反則スレスレだし、スベれば大人げなくて寒いというダブルパンチ。そのリスクに踏み込んできただけあり、そこはキッチリと回避してあったように思う。おならが面白いんではなく、おならなんかで通じ合ってるおっさん達が面白い。ただ犯人の犯行動機のインパクトがイマイチ。結果それで悲しむ主人公に乗り切れなかった。まぁとにかく犯人のおじさん一人で★が2つ近く上がってることは間違いない。

「堕落刑事」・・・★

 やりたいことはわかるし、実際伝わってもくる。ストーリーもかなり理路整然としていて、きれいにオチまで持って行けている。ただとにかく主演がヒドい。蛭子能収みたいな存在感を狙ったのかとも思われるが、そこまでの味わいもないほどに滑舌が悪い。まぁ「気色悪さ」を狙ったんだろうしその効果は果たしていたんだろうけど、どっちにしても好きではないです。ただ氷のシーンだけは笑った。

「シャクティーパット刑事」・・・★

 こちらもやりたいことはわかるんだけど、今度は微妙に伝わってこない。そもそも金取って見せるレベルのことはやっていない。まぁ笑いのストライクゾーンを狭めてあるとも言えるのかも知れないけど、とにかく一番長く感じたのでつまらなかったってことなんでしょう。唯一気になったのは、ハトをどうやって捕まえたんだろうってこと。その程度。

(評価:★2)

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