確かにアイデアは良い。しかしそのアイデアのせいで結末が読み切れてしまうというつまらなさが大きかった。

制作側が望むか望まざるかに関係なく、ここまで明らかに「人権」「正義」を背負った設定のアメリカ映画では主人公・トゥルーマンが敗北するラストシーンはありえない。かといって予定調和的なストーリーの気持ちよさが高いわけでもなく、コメディとしてもジム・キャリーのキャラ頼みといったこの作品は、正直言って「アイデア負け」のような気がします。

これが別の監督ならどうだったんでしょうね。できればラストまでに良い意味で「裏切って」くれる監督で見たかった。ピーター・ウィアーは悪くない監督だとは思うんですが、ちょっと真面目すぎたのかもしれません。