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[コメント] 2001年宇宙の旅(1968/米=英)

「安易な褒め言葉」が足りなくはないか? この映画を褒めるのはそんなに難しいことじゃない。 起てにわかファンよ!

どうもこの映画を誉めることに少し慎重になってる人が多すぎやしないか?

っていう思いから今このコメントを書いています。意味がわからないのにさも理解したふりして通ぶるのが嫌で、それでびしっと批判しとこうみたいな人は結構いるらしい。なるほど、その気持ちは実によくわかる。何故って俺がいつもやってることだ。正直なのは良いことだ。じゃあ楽しんだ人はみんな「わかった人」なのか?というと、そんなことはない。 これって「わかった人」しか褒められないような映画じゃないんじゃないか? ボケーーっと眺めてたって十分過ぎるくらい面白いよ。

とにかくただひたすら「おおおおおおおぅ」と圧倒されっぱなしだった。これってむしろミーハー向きな映画だと思うぞ。映画館行って、映画観て、映像見て、凄くって、「凄かった〜」、・・・・これって映画の一番初歩的な感想であり、玄人素人問わず誰しもに許された悦びってもんでしょ? 馬鹿でもわかる面白さ、なわけで。その点で本作は玄素問わず誰もが安易に褒めちゃえる、最高級の「にわか映画」としての側面を確かに持っているはずだ。

俺の評価なんかいい加減なもんですよ。初めてこれを劇場鑑賞した時、そこで待っていたのは・・・・・言わずもがな、映像のご馳走の嵐、至福の二時間。あまりにも気持ち良すぎて途中五分位寝てしまったくらい。その後起きて何事もなく残りを堪能して大満足で終了。ああ、これがあの傑作、これがあの、あぁぁ。もう言葉にならん幸せ。今までこんなに映画の中に身を委ねていられたことはない。モノリスの意味とか全体の意味とかの諸説は後付けで知っただけ。もうそんなんは付加価値でしかなく、とにかく俺の中に大満足感が刻まれただけだ。これが映画か! これが映画館か! ありがとう!

・・・こんな、こんないい加減な鑑賞ですよ。「わかる」「わからない」で言うならば、何にもわかってなかったんです。こんなんだけど、こんなんだけど、俺が最高に楽しんだ、この事実は誰にも動かせない。といっても、「だから傑作だ」ということを主張するわけではない。俺が言いたかったのは、俺はこの映画を傑作だと思った、「思った」ってこと。評価でなく事実。

途中で寝た俺が断言します。俺は『2001年宇宙の旅』が大好きだ。俺が大好きだと言ったその意味は、例えば今のハリポタなんかを「だって楽しんだんだし、別にいいじゃん」っていうのと大差ないものだと思う。決して俺が「わかってる人」だから言うんじゃない。これを楽しんだからといって、「わかってる人」の側に回ったつもりなど毛頭ない。むしろ自分ではにわかファンだからこそ楽しめたんだと思ってる。凄かった、美しかった、楽しかった、気持ちよかった、そんだけだ。

どうもこの映画にはそういう「安易な褒め言葉」が足りない気がする。きっと「映画史に残る最高傑作」みたいな評価が邪魔して、余計な敷居を高くしているのではないか。本来ならもっとうんざりするくらいのどうでもいい陳腐な賛辞が並んでいい作品だと思う。とりあえず俺が少しばかり食べさしといた。願わくば全国のにわかファン達に、このミーハー映画にもっとたくさんのどうでもいい褒め言葉を食べさせてやって欲しいと思う。

*玄人さんも遠慮せずにどうぞ。

(評価:★5)

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