[コメント] スパイの妻(2020/日)
一見チープなTVセットの前で展開される演劇的やり取り。物語も軍政下のサスペンスから愛情劇の狭間を揺蕩う。夫婦は社会正義のための同志にも似て、虚々実々の権力との戦いのなかでの駆け引きはまさしく大銀幕上の絢爛たるスケールだ。愛のため国賊にも化すこの闘争の渦中にあって、結末はまったく意外ではない。コスモポリタンの冷酷は独裁国を凌駕するのだ。
(水那岐)
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