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[コメント] トゥルー・クライム(1999/米)

この主人公はイーストウッドそのものなんじゃないか。空気を読まず自ずからの信念と感性で突っ走る独善性、制御不能な下半身、老齢ながら若い女房と幼い子もちであるとのプロフィール。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







時間進行が妙味。ラストのクリスマスショッピングのシーンを除けば、ほぼ丸一日をシーケンシャルな時間進行で流す。すべての時間配分は、イーストウッド演じる主人公の主観に委ねられている。死刑囚夫婦との鉄格子越しの対話では、妻に「どうして今頃になって来たの?!」と詰られ、真犯人だった黒人少年の祖母には「うちの孫が殺されたときには、あんたは来なかった」と責められる。本人としては最大限の努力をし、最善を尽くしている。それでも世の中救えないものはある。このあたりが如何にもイーストウッドらしい思考を反映している。動物園をベビーカーで疾走して我が子に怪我をさせる件りも然り。そして、このシーンは最高に面白い。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] 3819695[*]

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