悪ノリが過ぎる所、特にオープニングの戦いの会場の人間が「WE WILL ROCK YOU」そのものを口ずさんでいるのは、一応劇中時代に入り込もうとしている観客をつきはなすものとしてとてもいただけなかったのですが、脚本としては伏線などが思ったより良く出来ていたと思います。お気に入りは

・アダマーとボンクラ姫との序盤の会話で「死者も時には出ますよ」とくぎをさす所。

・回想シーン、断頭台の上で騎士の姿を見る主人公の画。

ただその割にヒロインと悪役の扱いがお粗末。とことんまでゴミのような悪役にしてしまうか、もしくは悪いんだけど騎士としてのプライドは捨てない漢にするのかはっきりしないと、中途半端な小悪党に勝ちましたといわれても、相対的に主人公の価値というものが下がってしまうもの。

あと主人公には最後の最後のシーン、絶対に右腕はあげないで欲しかったなぁ。例えそれが愛する人の頬を触るためでも、いや、そういうシーンだからこそ下げておいて欲しかった。そうする事によってより戦いのシビアさを表現できたろうに。

まーモテない男はそういう細かい所までじっくり研究していると。それでもイイ男には勝てないと。そういうことです。

ポール･ベタニーはいい役者だなぁ･･･。