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[コメント] 愛と希望の街(1959/日)

川崎市を舞台とする。冒頭の靴磨きシーンは川崎駅前か。望月優子とその隣は谷よしの。谷は、本作では珍しくクレジットあり。鳩を売る少年は望月の息子の正夫。彼から二羽の鳩を買ってくれた女子高生、京子は富永ユキ
ゑぎ

 この富永、気が強そうで、とても高校生に見えない。多分20代での出演だろうと思い、調べると、撮影時は15〜16歳ではないか。富永の父親は、大手家電メーカーの重役・須賀不二夫。兄は労務管理担当の渡辺文雄。正夫の担任の先生、秋山は千之赫子。正夫の就職に奔走する。その過程で彼女と渡辺との出会いがあり、恋愛譚も描かれるが、中途半端な出来。

 貧民街の路地や木場、小さな工場の雰囲気は良く出ている。本作の見どころは、この辺りの美術装置(あるいはロケーション)と撮影だろう。撮影者は楠田浩之。これを見ても、映画の最も重要なファクターは撮影である、と認識する。1940年代から活躍する名撮影者の力がなければ、映画にはならないのだ。

 ラスト近く、あるプロットの契機になるタイミングから斜め構図になる。こういうの嫌い。あざといと思う。

(評価:★3)

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