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[コメント] 宮本から君へ(2019/日)

私が見た近作の日本映画の中でも、本作はちょっと頭抜けている(そんなに沢山見ているわけでもないので、口幅ったいですが)。
ゑぎ

 前半は、正直なところ、またぞろ時間の解体と錯綜で(池松壮亮の右腕に包帯があるかどうかで時間を区別する等)、分かりづらい繋ぎだと思ったし、ちょっと極端かも知れないが、両方の実家での父母とのシーンは要らないんじゃないか、と思うぐらい普通の出来だと感じたのだが(蒼井優の実家では、妹が面白いのと、浜辺の雷を見に行く場面はいい)、中盤以降の蒼井優の演技・演出、池松との掛け合いが面白すぎて、前半のフラストレーションが全部吹っ飛んだ。そして、一ノ瀬ワタル(拓馬)との非常階段での対決は、こんなの見たことないというぐらい、モノ凄い喧嘩シーンの造型で突出感がある。満足度が一気に上がってしまったのだ。

 あと、ピエール瀧の貫禄と得体のしれない緊張感、彼といつも一緒にいる佐藤二朗の活舌の良さも活かされていて、とてもいい。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] 水那岐[*]

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