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[コメント] 壬生義士伝(2002/日)

サービス過剰でいささか辟易する。時代劇としてみても中途半端な感じ。ただ思わぬ拾い物は佐藤浩市の殺陣と芝居。いかにも人斬り狼、という風情を漂わせ、しかもその殺陣は、まさに人を斬る殺陣だった。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







こういう話に、武士としての「義」というものを持ってくることが必要だったのだろうか?新選組を脱退しないかという誘いにたいして、二度まで裏切ることはできぬと拒絶する主人公の心情は、武士としてどうこうというのがなくても自然な感じであるし、最後に鳥羽伏見の戦いで突撃する時や、いわんや主人公の息子が函館へと旅立つシーンなどは、蛇足に思える。

また幕末の雰囲気を感じさせるのは、新選組の切り込みを中心とした殺陣の時だけで、時代劇としても中途半端な感じ。

特に良かったのは、最後の鳥羽伏見の戦いで待ち伏せをしての戦闘シーン。ここでの佐藤浩市の殺陣は迫力があった。

中井貴一は、悪くはないのだが、彼はカッコよすぎて損をしている役者のような気がする。北辰一刀流の上段に構えた姿や殺陣での立ち居振舞いは、スキがなく、さすがと思えるたが、どうも役柄が彼にはまっている感じがなかった。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)IN4MATION[*] 水那岐[*]

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