非常に素晴らしい！★６！

単なる群衆の一員となることを拒む男の半生を、彼が紛れも無く群衆の一員であるということを意識させながら、ダイナミックなカメラワークを交えて描いた作品。

抜群にテンポがよく、気がついた時にはスクリーンに釘付けとなり、二人の出会いとこれに続く新婚旅行のシーンの美しさにはため息を漏らし、随所に散りばめられたコミカルなカットには笑い声をあげ、終盤の悲劇的なシーンには涙が零れそうになった。

ただ、個人的には、ラストのコサージュを付けた妻に向かって「君は世界で一番美しい女性だ」と言って欲しかった。