[コメント] ロケーション(1984/日)
映画撮影の話なのだが撮られているポルノは筋が空っぽで、女優が奇跡を起こすのを待っている具合なのだ。そして奇跡は起こるのだった。福島原発の映画としても記憶されるべき秀作。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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その奇跡とは全裸で夜の街を走り、雨中に祖先の墓石に倒れ込む美保純のアニミズムであり、内海に浮かぶ灯篭の美しさであり、ポルノ映画を宙吊りにする保育園の園児たちの観覧であるだろう。シーンの強度で観客を納得させてしまう、剛腕森崎の面目躍如である。
無口な美保純の造形は秀逸であり、彼女のヌードは贅肉のつき具合がとても生々しくリアリティがあり忘れ難い。撮る側の西田敏行をヌードにして対照させる、という倫理観はいかにも森崎らしいと思わせられる。
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