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[コメント] 巴里祭(1933/仏)

4Kで拝むアナベラの麗しさよ。眼福眼福。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ミア・ファーロウをさらに美人にしたみたい。

ジョルジュ・リゴーのタクシーもアナベラの花売りも、やる気なくやめて参加する巴里祭のダンス。唄は「20歳の恋」を歌う。リゴーは大金を貰って花屋の二輪車を花で山積みにするという竹を割ったようなコメディ収束。

主演助演脇役関係なく、フレームの真ん中にいる者が主役という方法が際立った作品である。端役然と登場した酔っ払いの紳士は後半再登場してピストルを振り回し、ギャングふたりもいつの間にか主役級になる。アパートのオバサンたちは風紀紊乱を迷惑がり、金持ち一家はアナベラがキスする度に通りかかる。アクビの感染、すぐ中断する楽隊。見事な群衆の捉え方だ。全てが躍動している。

舐めるように窓辺を行くキャメラが素晴らしい。窓が開け放たれているのは、七月のパリが暑いからだろう。階段のセットは『赤い風船』を彷彿とさせる。また、強盗の件における、商店の仕切りを開けたり降ろしたりする窓の使い方は箆棒に粋。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] けにろん[*]

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