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[コメント] その後の仁義なき戦い(1979/日)

ヤクザ映画は煩瑣な手続きを踏んで始めて観られる繊細なジャンルであり、これを省くとただの屑どもの自慰行為になる、という典型例
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







煩瑣な手続きとは例えば歴史であったりイロニーであったり神話であったりするだろう。ただの青春映画的手法で社会のゴミを描いて何になるか。制作者もテレビのチャンネル争奪戦レベルだと自覚しているのだから太いものだ。何だあのショーケンは。

序盤はいつもの敵役の小池朝雄に肩入れする瞬間があり、この切り口は新しいかもと期待したのだが、何のことはない八方美人なだけだ。最後の突撃を省略するとは何事か。根津甚八の顔の周りをレーザー光線がピシュンピシュン通り過ぎて終わり。映画を放棄しているとしか思われない。タイトルが清水宏の傑作『その後の蜂の巣の子供たち』のパクリなのも許し難い。

(評価:★1)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)DSCH けにろん[*]

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